変動費と固定費について
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《変動費と固定費》
アパレル業界は、気温や流行の変化により売上の予測が立てづらく、事業を継続させるには、売上の変動に伴って支出をコントロールできる仕組みが非常に重要になってきます。
■変動費(売上に連動して発生する費用)
商品原価
店舗家賃
諸経費など・・・
売上原価とは、
売上原価は、売れた商品の仕入れや製造にかかった費用のことで、「商品が売れた際に計上」される原価を意味します。
売上原価=期首商品棚卸高+当期商品仕入高-期末商品棚卸高
売上原価は売れた商品にかかった費用ですので、1年間の売上原価は、期末になってどれだけの在庫が残っているかを確認することで確定します。
この在庫の確認を棚卸といいます。
■固定費(売上に連動しないで、決まった額が発生する費用・変動費以外)
販売スタッフ人件費
水道光熱費
リース費用
減価償却費
本部経費の配賦など・・・
《変動費と固定費に分ける3つの視点》
1、利益の予測をするため
変動費は売上が増えたときに連動して10%増えるからこの金額、固定費はそのまま変わらず今月と同じ、そうすると売上から2つの費用を引くと利益が予測できるわけです。また、売上が増えた場合とは逆に、売上が減る場合も同じように利益の予測ができるようになります。
2、費用の削減効果に違いがあるということ
業績が悪くなり売上が落ちた時に、売上が減っても一緒に下がってくれない費用を削減すると会社の運営がし易くなります。いわゆるリストラ、人件費のカットを考えるのは、人件費が固定費であるためです。
3、新たな事業を始める場合には、売上が安定していないなので固定費を少なくする。
固定費を少なくしておけば、売上が低くても費用もかからない。このため、すぐに売上が上がらなかったときや上手くいかなかったときの赤字幅が少なくてすみます。
《変動費・固定費を削減する具体的なアクション》
例えば、
変動費の削減のアクション
原価を低くする(品質を下げないこと)
・コストの低い生産国や工場に変える
・工場の閑散期に生産する
・発注量を多くする
・傷物、不良品、店舗での盗難を少なくして在庫ロスを削減する
店舗家賃を低く抑える
・家賃の安いデベロッパーに移転する
・デベロッパーに家賃交渉をする
諸経費の削減する
・ペーパーレス化を進め、事務用品や消耗品を削減する
・包装や梱包を簡素化し、無駄な材料費や運送費を削減する
・DMなどの郵送を減らし、SNSやメールを活用する
固定費の削減のアクション
販売スタッフ人件費の削減する
・労働時間を管理して時間外労働を減らす
・マニュアル化を行い新人でも行える業務を増やす
・業務をシステム化する
・アウトソーシングを活用する
水道光熱費の削減
・料金が安い電気やガスのプランに乗り換える
リース費用の削減
・不要な備品のリースを解約する
減価償却費の削減
・店舗の内装費が少なくなる店舗デザインにする
電気代の節約や備品のリース代節約などの対策も効果的ですが、費用の多くを占める「人件費」や「家賃」を減らすことが、固定費の削減のためには非常に重要です。
損益分岐点 (そんえきぶんきてん)
売上高と費用が等しくなり、損益がゼロとなるときの売上高のこと
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