プライシング

Video training materials(動画教材)

 

《プライシングについて》

プライシングとは、製品やサービスの価格を設定することです。

 

《プライシングの目的》

①売上の最大化

②目標利益率の達成

③価格の安定化(顧客からの信頼)

④市場シェアの維持・拡大

⑤競合への対応(他社への対抗策)

 

《プライスについての専門用語》

最も売れている商品の価格は2,980円

(=プライスポイント)

売れている商品の価格帯が1,000円~5,000円

(=プライスゾーン)

その価格帯の中で、3,800円という価格そのもの

(=プライスライン)

お店に最も置かれている商品の価格帯

(=プライスレンジ) 

 

《プライスレンジについて》

アイテム別にプライスの下限と上限を決定

例えば、Tシャツ 1980円~3980円

プライスレンジは狭い方が、顧客は安心して買物ができ、品揃えの豊富感につながる。

 

ショップリサーチ

各アイテムのプライスレンジ

例えば

アウター  9800~19800円

ワンピース 8900~15800円

トップス  3900~9800円

パンツ   5800~13800円

スカート  4800~9800円

 

《例えばコーヒーの価格付けの場合》

特別価格帯(超高価格帯、プレスティッジプライスゾーン)

:1,000円~

 

高価格帯(ベタープライスゾーン)

:500円~1,000円

 

中価格帯(モデレートプライスゾーン)

:200円~500円

 

低価格帯(ポピュラープライスゾーン)

:~200円

 

 

《売上の最大化》

売上の最大化は、プライシングの大きな目的です。

高すぎず、かつ安すぎない価格を設定することにより、売上を最大化することができます。

 

《目標利益率の達成》

目標利益率の達成もプライシングの目的となります。

 

《価格の安定化》

価格を安定化させることは、利益の安定化につながるのとともに、顧客からの信頼を得ることにもつながります。

 

《市場シェアの維持・拡大》

プライシングは、市場シェアの維持・拡大を目的として行われることもあります。

市場シェアが拡大し、商品の出荷量が増えることによるコスト低減が実現すれば、売上も利益も増やすことができる。

《競合への対応》

プライシングは、競合への対応を目的として行われることもあります。

競合が思い切った値下げをしてきたら、同じような価格設定にする必要が出てくるケースもあります。

 

 

《プライシングの方法》

 

【コスト志向型価格設定法】

コスト志向型価格設定法は、コストに一定の利幅を加えることにより価格とする方法です。

製造業であれば、製造原価に一定率の利幅(マージン)を加えて価格とする、「マージン率によるコストプラス法」が主流です。

流通業であれば、仕入原価に一定率の利幅(マークアップ)を加える「マークアップ率によるコストプラス法」が使われます。

 

【需要志向型価格設定法】

需要志向型価格設定法は、顧客が製品やサービスに対してどの程度の価格を認めるかにより価格を決める方法です。

市場調査やアンケートなどにより目標価格を決めた後に、目標価格で十分な利益が出せるだけの製品の開発、あるいは原材料の調達を行います。

 

PSM分析

(価格に対する顧客の感度を測る調査)

PSMはPrice Sensitivit Measurementの略

 

PSM分析(価格に対する顧客の感度を測る調査)

 

想定する商品に対して

① 高くて買えない価格

② 高いと感じる価格

③ 安いと感じる価格

④ 安くて品質に不安を感じる価格

実際に購入につながると予想される価格帯を明らかにします。

 

【競争志向型価格設定法】

競争志向型価格設定法は、競合との競争を意識して価格設定を行うことです。

競合の価格と同じ価格、あるいはそれより低い価格を設定します。

 

【心理的価格設定法】

心理的価格設定法は、ブランド品などが持つステータスや、お菓子などが長年同じ価格で販売されている習慣、あるいは98円などの割安感のある端数などにより価格設定をすることです。

 

 

《新製品の代表的なプライシング戦略》

 

ペネトレーション・プライシング

 

「市場浸透価格戦略」とも呼ばれます。

市場シェアを一気に拡大することを目的に、思い切った低い価格設定をすることです。

大量生産によるコスト削減や、ほかの分野での技術を転用することにより、圧倒的な価格で商品を開発できる場合に有効であるとされます。

 

スキミング・プライシング

 

「上澄み価格戦略」とも呼ばれ、新製品の発売当初に高い価格を設定し、市場が成長するに連れて徐々に価格を下げていきます。

 

「高くても新しい製品がほしい」と思う顧客がいる場合に有効であるとされます。

 

《衣料品の単価推移》

1991年から2017年で6割前後に下落。

中国生産の増加やファストファッションの参入による。

 

ダイナミックプライシング

 

実際の需要と供給の関係、曜日や時間、天候や場所など、販売状況を左右する

環境要因をAIで分析し、その場で最適なプライシングを行う技術です。

価格変更させることで、企業の収益を最大化させることや混雑を緩和させることが可能になります。

 

ヨーロッパのスキー場・配車サービス・民泊サービス・駐車場・レンタカー・映画館・ライブ・Amazon・・・

 

小売

ノジマ・ビックカメラ・ローソンなど

 

アパレル業界

ZARA・セシール(通販)など

 

《問題点》

ネットショップ大手のAmazonでもいち早くダイナミックプライシングを導入

特定の商品の人気が高まった場合は、サイトでの表示価格を自動的に上昇。

フロリダ州に大型台風が上陸した際には、多くの人が防災グッズを購入したため、AIがボトル水などの生活必需品の価格を大きく上げてしまいました。

 

災害時に値上げをするのは倫理的に問題があるとされ、Amazonは世間から厳しい批判を浴びる羽目になった例があります。

 

 

《名言》

京セラ名誉会長 稲盛和夫氏は、「値決めは経営」「経営の死命を制するのは値決め」であると言っています。

 

売上アップ・利益アップ・在庫の売り切り