この講義で一番お伝えしたいことは、現場の私たちが日々追いかけている「売上」の先にある、「営業利益」をいかにして手元に残すか、という戦略的な視点です。お店がどんなに賑わって売上が立っていても、値引きばかりの薄利多売(はくりたばい)では、最終的な営業利益は残りません。利益をしっかり残すためには、商品そのものの「粗利(あらり)」、つまり売上から原価を引いた利益を大きくし、「粗利率(あらりりつ)」を高い水準でキープすることが絶対に必要になります。
そこで重要になるのが、なんとなく服を作る・売るのではなく、顧客の本当のニーズを分析して定価で買ってもらうための「商品計画(マーチャンダイジング)」です。今回は、お客様が服を選ぶ基準となる「着こなしニーズの公式」から始まり、季節の行事や気候変動に対応する「MDカレンダー」の考え方、そして売れ残りを防ぐ「消化率」の魔法や「8対2の法則」を活用した在庫管理の手法まで、営業利益をアップさせるための実践的な仕組みを解説していきます。さらには、昨今粗利(あらり)が取りやすいビジネスとして注目されているリユース事業の構造や、お客様の「意味消費」についても触れ、どうすれば私たち自身の提供価値を高められるのかまでを網羅的にお話しします。明日からの店頭やブランドの業務に直結する内容ですので、一緒に一つずつ紐解いていきましょう。
