この授業で伝えたいこと

近年、「推し活」は単なる趣味ではなく、日本経済を支える大きな市場へと成長しています。民間調査では市場規模は約4兆円、推し活をしている人は約2,000万人に迫ると言われています。つまり、日本人の約5人に1人が何らかの「推し」を持ち、その応援のためにお金や時間を使っている時代になりました。

マーケティングでは、「人は何に価値を感じ、お金を使うのか」を考えることがとても重要です。昔は「必要だから買う」という消費が中心でした。しかし現在は、「好きだから買う」「応援したいから買う」「共感するから買う」という感情が購買行動を大きく左右しています。推し活は、その代表的な市場と言えるでしょう。

また、推し活はアイドルやアニメだけではありません。スポーツ選手、アーティスト、ゲーム、旅行、鉄道、動物、神社、お寺、さらには地域や企業など、人それぞれが好きなものを応援する時代になっています。このように「推し」の対象が広がることで、新しい商品やサービスも次々と生まれています。

今回の授業では、推し活市場の成長理由を理解するとともに、企業がどのような商品開発やマーケティング戦略を行っているのかを学びます。そして最後には、アパレル業界ではどのようなビジネスチャンスがあるのか、自分たちならどのような商品やサービスを企画するのかまで考えていきます。

※ website  ※ メルマガ

By EIC_Mr.S

私は神戸で生まれ、1986年にアパレル業界に入りました。当時の日本は、ファッション業界が大きく成長していた時代です。作れば売れる、そんな勢いのある市場でした。 しかし1991年、バブルが崩壊します。それまで順調だった業界は、一気に厳しい時代に入りました。 「なぜ売れないのか」「どうすればブランドは生き残れるのか」 その答えを探しながら、営業、商品企画、事業づくりに取り組み続けました。 その後、私は海外事業に挑戦することになります。台湾や香港で経営を任され、アジア市場で事業を展開しました。 しかし海外では、日本の成功モデルは通用しません。気候も、体型も、文化も、すべて違うからです。 商品も、組織も、販売方法も、すべてゼロから作り直す必要がありました。 多くの失敗も経験しました。しかしその経験が、ファッションビジネスの本質を教えてくれました。 それは 「売上ではなく、ブランドの仕組みがすべてを決める」 ということです。 現在は経営コンサルタントとして企業の支援を行いながら、専門学校の講師として学生にも授業をしています。 なぜ教育をしているのか。 それは、私が経験してきたことを次の世代に伝えたいからです。 アパレル業界を、少しでも良くしたい。 その想いで、私は今もファッションビジネスに向き合い続けています。