この授業で伝えたいこと

高級セレクトショップとして知られるバーニーズニューヨークを運営するバーニーズジャパンは、新たに中古品だけを扱う店舗「チェルシービンテージルーム」を銀座にオープンしました。これまで新品の高級品を販売してきた企業が、中古市場へ本格参入することは大きな話題となっています。

一般的に企業は売上が伸びると、これまでの成功モデルをさらに拡大しようと考えます。しかし近年は消費者の価値観が変化し、「新品を所有すること」だけではなく、「良いものを長く使うこと」や「希少な価値を楽しむこと」が重視されるようになっています。そのため、高級ブランドでも中古市場への注目が高まっています。

バーニーズジャパンの強みは、高級品を長年扱ってきた経験による査定力です。特にヴィンテージ商品は定価が存在しない場合も多く、適正な価格を見極める専門知識が必要です。この強みを活かし、国内だけでなく海外展開も視野に入れています。

今回の事例から学べるのは、「成功している企業ほど変化を恐れず、新しい市場に挑戦している」ということです。マーケティングとは商品を売る技術だけではありません。消費者の価値観の変化を読み取り、新しい需要を発見し続ける活動でもあります。企業の成長は過去の成功ではなく、未来の変化への対応力によって決まることを理解してほしいと思います。

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By EIC_Mr.S

私は神戸で生まれ、1986年にアパレル業界に入りました。当時の日本は、ファッション業界が大きく成長していた時代です。作れば売れる、そんな勢いのある市場でした。 しかし1991年、バブルが崩壊します。それまで順調だった業界は、一気に厳しい時代に入りました。 「なぜ売れないのか」「どうすればブランドは生き残れるのか」 その答えを探しながら、営業、商品企画、事業づくりに取り組み続けました。 その後、私は海外事業に挑戦することになります。台湾や香港で経営を任され、アジア市場で事業を展開しました。 しかし海外では、日本の成功モデルは通用しません。気候も、体型も、文化も、すべて違うからです。 商品も、組織も、販売方法も、すべてゼロから作り直す必要がありました。 多くの失敗も経験しました。しかしその経験が、ファッションビジネスの本質を教えてくれました。 それは 「売上ではなく、ブランドの仕組みがすべてを決める」 ということです。 現在は経営コンサルタントとして企業の支援を行いながら、専門学校の講師として学生にも授業をしています。 なぜ教育をしているのか。 それは、私が経験してきたことを次の世代に伝えたいからです。 アパレル業界を、少しでも良くしたい。 その想いで、私は今もファッションビジネスに向き合い続けています。