この授業で伝えたいこと

今回は、無印良品の店内で販売されているコーヒーを題材に、「商品そのものの売上だけでマーケティングを考えない」ということを学びます。

一部の無印良品では、セルフ式のコーヒーを1杯100円で提供しています。一見すると、「100円のコーヒーを販売して、どれくらい儲かるのだろう?」と考えてしまいます。しかし、マーケティングでは、もう少し広い視点で考えることが重要です。

コーヒーを買ったお客様が少し休憩する。店内にいる時間が長くなる。その間に食品、文房具、衣料品、生活雑貨、本などを見る。そこで予定していなかった商品を発見し、「これも欲しい」と感じるかもしれません。

つまり、

コーヒー → 滞在時間 → 商品との接触 → ついで買い → 客単価アップ

という流れです。

大切なのは、「コーヒーを売ること」が目的ではなく、「お客様が過ごしたくなる店をつくること」が店舗全体の売上につながる可能性があるという考え方です。

今日は無印良品のコーヒーから、これからの小売業に必要な**「商品を売る店から、時間と体験を提供する店へ」**というマーケティングを考えていきましょう。

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By EIC_Mr.S

私は神戸で生まれ、1986年にアパレル業界に入りました。当時の日本は、ファッション業界が大きく成長していた時代です。作れば売れる、そんな勢いのある市場でした。 しかし1991年、バブルが崩壊します。それまで順調だった業界は、一気に厳しい時代に入りました。 「なぜ売れないのか」「どうすればブランドは生き残れるのか」 その答えを探しながら、営業、商品企画、事業づくりに取り組み続けました。 その後、私は海外事業に挑戦することになります。台湾や香港で経営を任され、アジア市場で事業を展開しました。 しかし海外では、日本の成功モデルは通用しません。気候も、体型も、文化も、すべて違うからです。 商品も、組織も、販売方法も、すべてゼロから作り直す必要がありました。 多くの失敗も経験しました。しかしその経験が、ファッションビジネスの本質を教えてくれました。 それは 「売上ではなく、ブランドの仕組みがすべてを決める」 ということです。 現在は経営コンサルタントとして企業の支援を行いながら、専門学校の講師として学生にも授業をしています。 なぜ教育をしているのか。 それは、私が経験してきたことを次の世代に伝えたいからです。 アパレル業界を、少しでも良くしたい。 その想いで、私は今もファッションビジネスに向き合い続けています。