私たちは毎日、水を飲んでいます。しかし、日本では蛇口をひねれば安全な水が飲めるにもかかわらず、多くの人がお金を払ってミネラルウォーターを購入しています。これは「水」が売れているのではなく、「水に付けられた価値」が売れているからです。

マーケティングでは、商品の性能だけでは差別化できない商品ほど、「意味」や「体験」「ブランドストーリー」が重要になります。水はまさにその代表例です。味や機能だけでは違いが分かりにくい商品でありながら、世界中で巨大な市場を形成しています。その背景には、歴史、文化、ブランド、デザイン、健康、ライフスタイル、防災、そして環境など、さまざまな価値が付加されています。

今回の授業では、ペリエやLiquid Death、ロッテの「THE DAY」、サントリー天然水などの事例を通して、「なぜ水が売れるのか」をマーケティングの視点から学びます。また、日本のウォーターサーバー市場や災害時の備蓄需要、水資源と半導体産業、さらにはAI時代のインフラとの関係までを考察します。

これからの時代は、商品そのものではなく、「どんな意味を持つ商品なのか」が選ばれる時代です。この授業を通して、「価値を創る力」が企業の競争力になることを理解し、自分自身のマーケティングの視点を広げていきましょう。

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By EIC_Mr.S

私は神戸で生まれ、1986年にアパレル業界に入りました。当時の日本は、ファッション業界が大きく成長していた時代です。作れば売れる、そんな勢いのある市場でした。 しかし1991年、バブルが崩壊します。それまで順調だった業界は、一気に厳しい時代に入りました。 「なぜ売れないのか」「どうすればブランドは生き残れるのか」 その答えを探しながら、営業、商品企画、事業づくりに取り組み続けました。 その後、私は海外事業に挑戦することになります。台湾や香港で経営を任され、アジア市場で事業を展開しました。 しかし海外では、日本の成功モデルは通用しません。気候も、体型も、文化も、すべて違うからです。 商品も、組織も、販売方法も、すべてゼロから作り直す必要がありました。 多くの失敗も経験しました。しかしその経験が、ファッションビジネスの本質を教えてくれました。 それは 「売上ではなく、ブランドの仕組みがすべてを決める」 ということです。 現在は経営コンサルタントとして企業の支援を行いながら、専門学校の講師として学生にも授業をしています。 なぜ教育をしているのか。 それは、私が経験してきたことを次の世代に伝えたいからです。 アパレル業界を、少しでも良くしたい。 その想いで、私は今もファッションビジネスに向き合い続けています。