この授業で伝えたいこと

2025年の訪日外国人数は4268万人となり、過去最高を更新しました。これまで日本の観光政策では「どれだけ多くの外国人を呼び込むか」が重視されてきました。しかし今後は「来てもらった後に、どれだけ地域でお金を使ってもらうか」が重要なテーマになります。

その中で注目されているのが「旅中消費」です。旅中消費とは、旅行者が旅行中に行う飲食、買い物、体験、娯楽などの消費活動のことです。近年の訪日外国人は、旅行前に全てを予約するのではなく、日本に到着してから行動を決めるケースが増えています。そのため、旅行中の「今すぐ参加したい」「面白そうだから行ってみたい」というニーズを取り込めるかどうかが、観光ビジネスの大きな差になります。

今回の事例では、JTBが提供する体験予約管理システムを通じて、寿司教室などの体験型コンテンツの予約機会を増やし、地域の売上拡大につなげています。これは単なる予約システムではなく、旅行者の行動データを活用しながら、地域経済を活性化するマーケティングの仕組みです。

学生の皆さんには、「集客」だけではなく、「来店後・来訪後にどう売上を伸ばすか」という視点を学んでほしいと思います。これは観光業だけでなく、アパレル、小売業、飲食業など、あらゆるビジネスに共通する考え方です。

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By EIC_Mr.S

私は神戸で生まれ、1986年にアパレル業界に入りました。当時の日本は、ファッション業界が大きく成長していた時代です。作れば売れる、そんな勢いのある市場でした。 しかし1991年、バブルが崩壊します。それまで順調だった業界は、一気に厳しい時代に入りました。 「なぜ売れないのか」「どうすればブランドは生き残れるのか」 その答えを探しながら、営業、商品企画、事業づくりに取り組み続けました。 その後、私は海外事業に挑戦することになります。台湾や香港で経営を任され、アジア市場で事業を展開しました。 しかし海外では、日本の成功モデルは通用しません。気候も、体型も、文化も、すべて違うからです。 商品も、組織も、販売方法も、すべてゼロから作り直す必要がありました。 多くの失敗も経験しました。しかしその経験が、ファッションビジネスの本質を教えてくれました。 それは 「売上ではなく、ブランドの仕組みがすべてを決める」 ということです。 現在は経営コンサルタントとして企業の支援を行いながら、専門学校の講師として学生にも授業をしています。 なぜ教育をしているのか。 それは、私が経験してきたことを次の世代に伝えたいからです。 アパレル業界を、少しでも良くしたい。 その想いで、私は今もファッションビジネスに向き合い続けています。