この授業で伝えたいこと

アパレル業界は私たちの生活に身近な産業ですが、その裏側には多くの課題があります。近年はSHEINやTemuのような超低価格・超高速型の企業が世界市場を変え、従来のアパレル企業は大きな変革を求められています。

一方で、価格競争の激化は大量生産・大量廃棄を生み、環境問題や労働問題を引き起こしています。2013年のラナ・プラザ崩壊事故や、高級ブランドによる商品の大量廃棄問題は、利益だけを追求する経営の危険性を私たちに示しました。

これからの時代に求められるのは、「安さ」や「速さ」だけではありません。適正在庫による無駄の削減、労働環境への配慮、環境負荷の軽減、そして消費者からの信頼獲得が重要になります。

この授業では、アパレル業界の課題を理解するとともに、利益と社会的責任を両立させる経営について学びます。未来のファッションビジネスでは、「何を売るか」だけでなく、「どのように作り、どのように届けるか」が企業価値を決める時代になっているのです。

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By EIC_Mr.S

私は神戸で生まれ、1986年にアパレル業界に入りました。当時の日本は、ファッション業界が大きく成長していた時代です。作れば売れる、そんな勢いのある市場でした。 しかし1991年、バブルが崩壊します。それまで順調だった業界は、一気に厳しい時代に入りました。 「なぜ売れないのか」「どうすればブランドは生き残れるのか」 その答えを探しながら、営業、商品企画、事業づくりに取り組み続けました。 その後、私は海外事業に挑戦することになります。台湾や香港で経営を任され、アジア市場で事業を展開しました。 しかし海外では、日本の成功モデルは通用しません。気候も、体型も、文化も、すべて違うからです。 商品も、組織も、販売方法も、すべてゼロから作り直す必要がありました。 多くの失敗も経験しました。しかしその経験が、ファッションビジネスの本質を教えてくれました。 それは 「売上ではなく、ブランドの仕組みがすべてを決める」 ということです。 現在は経営コンサルタントとして企業の支援を行いながら、専門学校の講師として学生にも授業をしています。 なぜ教育をしているのか。 それは、私が経験してきたことを次の世代に伝えたいからです。 アパレル業界を、少しでも良くしたい。 その想いで、私は今もファッションビジネスに向き合い続けています。